2025/07/01 06:00
臨床研究へのご協力のお願い
当院では,認知症,高齢者の気分障害,不登校支援,自殺予防などに関しての臨床研究をおこなっております。このたび,宮崎大学医学部附属病院精神科と共同して研究することになりました。以下は宮崎大学医学部附属病院精神科からの臨床研究へのご協力のお願いの文書となっております。
研究課題名:不登校児童に対する精神科デイケアの役割に対する検討
研究責任者:宮崎大学医学部臨床神経科学講座 精神医学分野 日髙弘登
宮崎大学医学部附属病院精神科では,下記の臨床研究を実施しています。皆様には本研究の趣旨をご理解いただき,ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
1.研究の概要
少子化が進むなかで不登校児童生徒は平成24年度以降増加が続いており,令和4年度には小・中学校における不登校児童生徒数は過去最多の299,048人となっています。令和4年度の宮崎県の小・中学校における不登校児童生徒数は2,337人と前年度より493人(26.7%)増加し,過去最多となっています。児童思春期精神科外来では不登校の問題を抱えている症例もあり,児童思春期デイケアなど利用しながら,復学を目指すことも多くみられます。今回,不登校を契機に当院児童思春期デイケアを利用した子どもの不安の変化,登校再開や高校進学の状況について明らかにするために,後方視的に解析し,特徴について検討するために本研究を計画しました。
2.目的
小・中学校における不登校児童生徒数は平成24年度以降毎年増加が続いており,令和4年度には過去最多となっています。不登校児童生徒の専門的な支援体制のひとつとして児童思春期専門の精神科デイケアの役割が期待されているものの,全国的に開設数は充足には程遠く,利用後の実態や予後についての報告は非常に少ないのが現状です。当院児童思春期デイケアを利用した子どもの不安の変化,効果を明らかとすることで今後の不登校問題の改善に寄与することが今回の研究の目的です。
3.研究実施予定期間
この研究は,宮崎大学医学部「医の倫理委員会」の倫理審査で承認され,宮崎大学医学部長の許可を受けた後,2026年3月31日まで実施します。
4.対象者
医療法人ハートピアみよしクリニック外来に2022年4月1日~2024年3月31日の期間に外来受診し,児童思春期デイケアを利用した方を対象とします。
5.方法
医療法人ハートピアみよしクリニック(院長・担当者:三好良英)から当該研究者対象者が特定されない形で記録媒体を用いて既存情報の提供を受けます。対象となる方の医療法人ハートピアみよしクリニックのカルテ情報から,性別,精神科診断,不登校開始時学年,不登校契機,紹介元,利用開始時学年,在籍期間,利用頻度,中学校卒業前の登校状況,進学先高校,利用開始時と中学校卒業時に施行したState-Trait Anxiety Inventory(STAI;状態・特性不安検査)の情報を利用させていただき,児童思春期デイケアの有用性を検討します。研究に用いる情報の提供は2025年8月1日に実施される予定です。
6.費用負担
この研究を行うにあたり,対象となる方が新たに費用を負担することは一切ありません。
7.利益および不利益
この研究は既存情報のみを用いるため,ご参加いただいた場合の利益・不利益はありません。参加を拒否された場合でも同様です。
8.個人情報の保護
研究に必要なカルテ上の情報のみを使用し,研究にあたっては数字や記号などに置き換えるなどとするとともに研究対象者の秘密保護に十分配慮し,対象となる方の個人情報を容易に特定できないように対応いたします。また,宮崎大学では提供を受けた情報を臨床神経科学講座研究室にて厳重に管理し,学内の規程に沿って適切に保管・廃棄します。
9.研究に関する情報開示について
この研究に参加いただく場合でも,個々人に研究成果をお返しすることはありません。なお,ご希望があれば,研究計画および研究方法についての資料を閲覧することができます。ご希望がある場合は,下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。ただし,個人情報保護や研究の独創性確保(あるいは,特許に関わる事象)に支障のない範囲内で情報開示を行います。
10.研究資金および利益相反について
この研究に関する経費は,研究責任者が所属する診療科の研究費で賄われます。本研究は,企業および団体等と経済的な関与がないため,申告すべき利益相反はありません。
注)臨床研究における利益相反とは,研究者が当該臨床研究に関わる企業および団体等から経済的な利益(謝金,研究費,株式,医薬品・医療機器,検査・解析サービス等)の提供を受け,その利益の存在により臨床研究の結果に影響を及ぼす可能性がある状況のことをいいます。
11.研究成果の公表
この研究で得られた研究成果を学会や医学雑誌等において発表します。人物の特定に至るような固有名詞など個人を特定できる情報は一切利用しません。
12.参加拒否したい場合の連絡先
この研究に参加したくない(自分のデータを使ってほしくない)方や,一度同意したけれど参加を取り止めたい方は,下記連絡先へ遠慮無く申し出てください。しかしながら,データ解析後,もしくは学会等で発表後は研究成果の中からあなたの情報を取り除くことができない場合もあります。
13.疑問,質問あるいは苦情があった場合の連絡先
この研究に関して疑問,質問あるいは苦情があった場合は下記連絡先へ連絡をお願いいたします。
宮崎大学医学部附属病院精神科 日髙弘登
電話:0985-85-2969
FAX:0985-85-5475
Mail:psychweb@med.miyazaki-u.ac.jp
2025/06/29 06:00
NHK NEWS WEBの特集に掲載されました
NHKニュース「おはよう日本」で放送されました児童精神科医療の特集が,NHK NEWS WEBに掲載され,みよしクリニックを紹介していただきました。
当院では,外来での診察,カウンセリング,精神科訪問看護に加え,精神科クリニックのフリースクールとして開設しております児童思春期デイケア「ふりすく」を通じて,子どものこころの診療も行なっています。記事では「クリニックでは,子どもの自殺予防と不登校支援に特に力を入れていて,緊急性の高いケースは優先的に受け入れています」と記載していただいております。
児童思春期デイケア「ふりすく」利用のご相談につきましては,なるべくお待たせすることがないよう,初診の日程を調整いたします。ご予約の際に「児童思春期デイケア利用希望」とお伝えください。
NHK NEWS WEBのホームページに記事がございますので,興味のある方は是非ご覧ください。
2025/06/05 06:00
NHK宮崎放送局「てげビビ!」の児童精神科医療の特集に出演しました
児童精神科医療の現状について,NHK宮崎放送局「てげビビ!」で特集され,みよしクリニックを紹介していただきました。
当院は児童・思春期の精神科外来もおこなっており,カウンセリング,精神科訪問看護,精神科クリニックのフリースクールとして開設しております児童思春期デイケア「ふりすく」の各部署で連携して,子どものこころの診療に携わっています。番組で「緊急性の高いケースは優先的に受け入れている」とお伝えしていただきましたが,当院では子どもの自殺予防と不登校支援に特に力を入れて取り組んでいます。「ふりすく」では,不登校や引きこもりが続いている子どもを対象に,安心して過ごすことのできる居場所として,子どもたちが目標を実現できるようサポートをしております。
気分が落ち込み,学校にいけない,学校にいきたくない,もう死んでしまいたい,といった子どものこころの問題が心配される場合は,ご相談ください。
2025/05/30 22:00
NHKニュース「おはよう日本」に出演しました
児童精神科医療の現状について,NHKニュース「おはよう日本」で特集され,みよしクリニックを紹介していただきました。
当院では,外来での診察,カウンセリング,精神科訪問看護に加え,精神科クリニックのフリースクールとして開設しております児童思春期デイケア「ふりすく」を通じて,子どものこころの診療を行なっています。「ふりすく」は,不登校や引きこもりが続いている中で,学校など社会との交流を希望する子どもを対象としております。現在,宮崎市,西都市,新富町,高鍋町,国富町などから「ふりすく」の利用につきまして,各小中学校の校長の判断によって「学校への出席扱いと認定可能」と許可をいただいております。「ふりすく」には,医師,作業療法士,精神保健福祉士,看護師,心理士が在籍し,自分のペースで勉強ができるよう環境を整え,認知行動療法やソーシャルスキルトレーニングの考え方を組み込んだ,さまざまなプログラムを実施しています。活動の中で,安全な出会いとコミュニケーションの機会を得ること,社会参加の機会を得ること,自分らしい健やかさを取り戻すこと,問題解決能力や対人関係スキルを向上させることを目指しています。子どもたちが安心して過ごすことのできる居場所として,子どもたちが目標を実現できるようサポートをしております。
児童思春期デイケア「ふりすく」利用のご相談につきましては,なるべくお待たせすることがないよう,初診の日程を調整いたします。ご予約の際に「児童思春期デイケア利用希望」とお伝えください。
番組で「緊急性の高いケースは優先的に受け入れている」とお伝えしていただきましたが,当院では子どもの自殺予防にも取り組んでおります。子どもが自殺を図り救命救急科に受診・入院となり,児童精神科への通院を勧められた場合は,待機期間がないよう,初診の日程を調整いたします。カウンセリング,精神科訪問看護,児童思春期デイケア「ふりすく」もあわせて,再び自殺を図ることがないように,自殺を予防するサポートをしております。
2025/04/20 06:00
認知症ケア事例ジャーナルに論文が掲載されました
認知症デイケア「かなりあ」でおこなっております回想法について,事例報告として論文にまとめ,認知症ケア事例ジャーナルに掲載されました。回想法は認知症をはじめとする高齢者のこころの不調に効果が期待できる心理療法の1つです。論文では,個人回想法により人生を振り返る中で自己評価が高まり抑うつの改善に繋がる可能性について報告しています。
認知症デイケア「かなりあ」ではさまざまなプログラムを通じて回想法をおこなっております。「かなりあ」利用のご相談につきましては,なるべくお待たせすることがないよう,初診の日程を調整いたします。ご予約の際に「認知症デイケア利用希望」とお伝えください。
明利真沙美,三好好枝,山下直子,冨田ひとみ,三好良英:構造的ライフレビューを採用した個人回想法により,抑うつ状態が改善した事例.認知症ケア事例ジャーナル 17: 277-281 (2025)